2010.09.17
世間話をしませんか
私の知人に占いを趣味にしている方がいます。正直言って私は論理的に考えるほうなので、無宗教で、お化けも信じませんし、もちろん占いも信じません。でも知人は好意的に私に話をしてくれるので適当に受け流しながら聞いています。良いことを言われている限りではにこにこ聞いていられますが、良くないことを言われると少し気にかかります。会社経営においては将来を予測し、それに基づき行動しなければなりません。個人でも将来設計を正しく行わなければなりません。会社や個人の方にアドバイスする私は占い師と同じようによいことも悪いことも言わなければなりません。お金を残しさえすれば豊かな老後があると思っている人には、老後への持参金とはお金だけでなく、趣味も持たなければ豊かではないですよとアドバイスします。そう考えると自分の楽しみにする占いも人生を豊かにする一つの財産でしょう。私も占いが趣味の老人になったらテレビを見ながらこの芸能人夫婦は5年後に旦那の浮気が原因で離婚してしまうのかと今と違うテレビの楽しみ方ができるのかも知れません。
離婚といえば税法上誤りやすい事例に財産分与があります。離婚することになり妻に慰謝料として自宅を財産分与した場合には時価で財産分与したこととなるため、その時価を譲渡所得として計算しなければならないのでご注意ください。 一方で婚姻生活20年以上の夫婦間で居住用不動産を贈与した場合には課税価格から最大2000万円控除できる特例があります。
このように税制には様々な優遇措置があります。関与先からこういう場合にはどうなりますかという質問にはもちろんお答えしております。しかし、知っていればぜひ検討したい制度もたくさんあると思います。そのために私は関与先とは仕事とは関係ない世間話をたくさんさせていただいております。その中には私の目が光る大切なキーワードが多く含まれております。
先日、両親が商売していて税理士がついているが自分が両親とは違う新たな事業するにあたって別の税理士の話も聞いてどちらか良い方を選びたいというので小一時間話をしたことがあります。いつものように世間話をしていくつかのアドバイスをしました。相手は大変びっくりして、そんなこと全然知らなかった。両親には今さら教えてあげてもショックを受けるだけだと感想をいただきました。私は私を信用していろいろ話を聞かせていただけたからアドバイスできた、これからもどうか私のことだけは最後まで信用してくださいということでお付き合いが始まりました。私が根掘り葉掘りお聞きするのはできるだけ多くの情報を得る必要があるからです。相手の気持ちも考えベストなアドバイスを送るという仕事が税理士の仕事です。